退職エントリが増えるSNSはちょっと羨ましい
退職エントリが増えるSNSはちょっと羨ましい
最近大手の企業を退職しました! 的なブログをよく見かけます。とても切実な思いを書いているし、会社側にも本人側にも言い分があって、どっちもどっちだし、それでいいと思います。
私も過去に2回会社を辞めていますが、こうしてオープンに退職を宣言できる時代になって、少し羨ましいなと思っています。
退職は裏切り行為として扱われた10年前
私が新卒で入社したのは2004年、そこを退職したのは2008年です。まだまだ今ほど転職が盛んな時期でもなく、大手を辞めて規模の小さい会社に移るというのは珍しい状況でした。
それでも当時も退職する人というのはゼロではなく、年に何回かは退職の挨拶というのが行われていました。
ところが私が退職する時期の部門の責任者の方の方針で、退職する人のために時間を使うことは許されることで話はないとして、挨拶も送別会も全て禁止となりました。
もちろん私は個人的にお世話になった方々に挨拶して回りましたが、最終出勤日は静かに、また明日出勤するかのようにオフィスを出ていきました。
これまで一緒に働いてきて、次のチャレンジを応援してくれる仲間もたくさんいましたが、組織としての取り扱いは輪を乱した裏切り者という最後でした。
退職は個人の自由という感じの2年前
2回目の退職は去年の春です。その時の上司は海外子会社での経営経験もあって、人材は流動的という考えがあり、個人の人生を尊重するという方でした。
特別応援してくれるというほどでもありませんでしたが、基本的に私の意向を汲んでくださり、気持ちよく送り出そうとはしてくれました。
ただし、私が退職することを決めてから2ヶ月近く時間がありましたが、ほかの社員の方への通知は退職の1週間前というギリギリのものでした。
個人主義が強いと、特に関与されないというか、興味持たれない感じで、寂しいとまでは言わないけど、ちょっと面白いなと思いました。
退職を高らかに宣言する今
もちろん時代背景よりも、どんな企業なのか、どんな上司なのかで決まるものではありますが、こうしてブログで退職エントリというのが出てくるのは自分が退職準備をしていた3年前くらいにはあまり感じていませんでした。
退職エントリという文化に気がつけていなかった訳ですが、内容はどうあれ、退職のときの思いを記録しておくことはとってもいいと思います。
スタートアップから独立するための退職で、めちゃめちゃ期待されて卒業するエントリもよし、老舗の大手に入って頑張ったけど、やっぱおもてたんとちゃうわで退職のエントリもよし、超絶ブラックからの脱出エントリもよしです。
とにかく大小とらえかたあれど、人生における1つのイベントごとであり、履歴書に残るマイルストーンなのだから、そのときに自分が何を感じ、どんな景色を見ていたのかを言語化するのは意味があると思います。
まとめ
私もブログを書くときには今の思いというものを自分の言葉でアウトプットして、刻んでおこうという気持ちで書いています。
そうする行為そのものが、たとえ読み返すことが無かったとしても、思考の整理になると思いますし、今の自分に問いかける、深く考える習慣になるのだと思います。
退職というのはある種の興奮を伴う行為で、そういう興奮状態を冷静に、客観的に文字でアウトプットするのって、なかなかに高度なことだと思っています。
そしてまた退職のような興奮状態というのは自分のような生活だとそんなに毎日起こりませんし、起きても困るのでわずが、ブロガーにとってはチャンスとも言えるはずです。
2019年の目標としては、毎月のように退職はできませんが、毎月のように退職するときと同じくらいの興奮を味わうチャレンジをして、その行動、そのときの思いをブログに綴れるようなヒリヒリした生活をしたいです。
退職エントリは自分が書けなかった記事なので、ちょっと羨ましいなと思った話でした。