子どもの性教育 親ができることは何か考えてみました
子どもの性教育 親ができることは何か考えてみました
子どもの性教育に悩んでいます。
わたしには小学校3年生の娘と幼稚園年長の息子がいます。
もうすぐ4年生と1年生になりますが、正直に言って性教育についてどう接すればよいのか全く分かっていません。
今も自信がなく、不安と怖さと逃げたさでいっぱいですが、それでも父親として何かできることがあるはずと思ってたくさんの書籍を読み漁り、自分なりに考えたことをまとめてみます。
全く正解でもありませんし、オススメするつもりもありませんが、同じようなお悩みを持つ方々の何かのお役に立てればと思っています。
子どもの性教育は親の自分がなんとかするしかないと思った理由
わたしは性の話というのは恥ずかしいもので、話題にすると親子関係が気まずくなる気がしています。
いきなりそんな話を始めたら子どももびっくりするだろうし、困惑するだろうし、嫌がるのではないかとも思っています。
想像の範囲でしかありませんが、自分の子ども時代を振り返って、親がそんな話をしてきたら、きっと嫌だったからです。
でも自分がテレビやラジオや雑誌で自然と学んだ時代でさえも、相当に間違った情報が散乱していて、恥ずかしいことですが、正しい性知識なんて10代の頃は持ち合わせていませんでした。
そんな時代とさらに違って、今のインターネット時代では情報の量が何倍にもなっています。
間違った知識を得てしまう確率が高くなっていて、そんな人たちと接する機会が増えています。
それでも学校教育における性教育は未だに突然受精から始まるというその前の大事な教育がすっかり抜け落ちたままなので、誰がこれを教えてあげるのかという問いには親である自分しかないなという結論になりました。
子どもの性教育は良いのか悪いのか
子どもに性教育を行うことは、子どもに対して性への興味を刺激することになり、若くて性知識のないうちに誤った経験をしてしまうというリスクがあると思われています。
これはある意味では正解で、ある意味では間違いだと思います。
性教育の目的そのものが誤った経験をしないようにという同じものだとすると、知らないふりをするのか、真剣に向き合うのかの差だと思います。
性教育の進んでいるオランダでは必ずしも若いうちに性体験が行われているわけではなく、性教育の質によって求める結果は出せるというのが今のわたしの考えです。
従って逃げるのではなく、親として学び、向き合っていくべきというのがわたしの個人的なスタンスです。
子どもの性教育の目的は子どもを守ること
オランダの性教育に関する本を読んでいて納得したのは、性教育はあらゆる教育の一部であるということです。
自分の心や体を守るということ。
例えば誰かにちょっとだけ嫌なことをされたときにはっきりと「嫌だ」ということを教えるというのがあります。
自分の大切にしているおもちゃをあまり仲良くないお友達に貸してといわれたときに「嫌だ」と言っていい、むしろはっきり主張して自分の考えを伝えるようになりなさいという教育です。
わたしは自分が子供のころ、そういう場面でしぶしぶおもちゃを貸して、なかなか返してくれなくてもイライラを我慢して空気を読む子供でした。
そういう原体験は今なおはっきり主張しない性格につながっている気がしています。
食べ物の好き嫌いとかではなくて、人との付き合い方なので、みんな仲良くではなく、自分はこういう考えて生きていきたいと考え、伝える力を鍛えるのです。
そういう教育が、性教育の中で「してほしくないことには、はっきり「嫌だ」と言いましょう」という教えにつながります。
好きだと言って近づいてくる相手から、なんとなくそう言われると悪い気がしなくて、気がついたら断らずに体を傷つけられていたということがないように、「嫌なことな嫌だ」という練習をするのも性教育につながる人間教育ということです。
自分の時代と違いはやはりスマホで、特にカメラかなと思っています。
体に触れる前に、見せたくない写真を撮らない、撮らせないという教育からやっていきたいと思います。
子どもの性教育は相手を思いやる教育でもある
女の子と男の子の父親であると、女の子を特に守らなければとなってしまっていますが、本を読んでいるといかに自分の意識が偏見に満ちているか思い知らされます。
男性が好きな男性もいるし、女性が好きな女性もいます。LGBTという言葉が浸透してきましたが、我が子が該当する可能性もありますし、身近に存在することは間違いない事実です。
自分の子どもたちに、いろんな性の形があって、みんな違っていいということを伝えてあげなければいけません。
自分がおかしいのかなと悩ませてもいけません。性の意識の違いが良い悪いということでもありません。
それは宗教や文化と同じように知る必要のあることで、グローバル時代においては特に避けられない話だと思っています。
オランダで性教育が義務化された背景には、移民とキリスト教徒との間で殺人、暴力、性犯罪など命に関わる問題が起きていたことがあるそうです。
命を守るためにお互いを知ることは大切で、学校教育で追いつかないことを誰がするのかというと、親しかないなというのがわたしの個人の考えです。
子どもの性教育は何からすればいいのか
わたしも全く分かっていませんが、子どもの性教育についてはまずは子どもとの距離を近づける努力かなと思っています。
お互いに本音を話し合って、いつでも相談できるような人間関係をつくること。
面倒臭がらずに早起きして会話する、早く帰ってきて寝る前にも会話する、週末は子どもと対話の時間を最優先にして会話する、目と目を合わせてどれだけ同じ時間を共有するかが第一歩ではないかと思っています。
友達でも相当仲良くないと性の話なんてしませんからね。親子だったら、なかなかしにくいです。
でもオランダでは娘が彼と遊びに行くというと「ピルを忘れずに持っていきなさいよ」と親が言うそうです。
子どもが体と心に一生の傷を負うかもしれないという状況なら、当たり前の忠告というのが進んでいる国の考え方で、病院でも若いうちはピルは無料だそうです。
日本で高校生が産婦人科に行って「ピルください」などというととんでもない子がやってきたとなりますが、オランダからすると妊娠して初めて産婦人科にくる日本人こそ異常だそうです。
親が学び、子どもとのコミュニケーションを増やすことが性教育のはじめのはじめだと思います。
まとめ
性教育はオランダのように国で主導していない場合は各家庭でそれぞれの方針でやることになります。
ですからあまり具体的なことは書きませんでした。具体的なことが書けるほどの知識も経験もまだありません。
わたしは子どもの心と体を守れる親になりたいと思っています。
それは多くのお父さん、お母さんの共通の願いだと思うので、一緒に頑張っていけたらと思っています。
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