相手のメリットを押し出すとたいていのことはうまくいく
相手のメリットを押し出すとたいていのことはうまくいく
仕事してても子育てしてても、なかなかうまくいかないですよね。
自分とは別の人間相手なので自分がいいと思ったところでなかなか同じ気持ちにはなってもらえません。
こちらも歯を食いしばって我慢しながら、それでも大人の対応で頭を下げて頼みこむ、ニコニコしながらお願いしてみる、そこまでやっても何とも思わない相手を見ると大声をだしてブチギレたくもなるものです。
こんなときはどうするのがよいのでしょうか?
相手のメリットをゴリゴリに押し出していくのが良さげです
うまくいかないとき、努力がたりないのかなとがむしゃらに消耗してしまうことがありますが、無限ループにハマって結果が出ないことが多いです。
うまくいかないときは、「相手のメリット」を徹底的に考え抜いて、その実行に全ての時間とエネルギーを投入することで、たいていの場合はうまくいきます。
子どもが早寝早起きしないときは?
人生はゲームなので、こちらがどんな手を打つと相手がどんな手を打つかな? の連続です。
オセロや将棋と思ってプレーすればよいのです。
相手が子供ならゲームに強くなってもらうことが目的です。
その場合、こちらがコテンパンにやっつけるのではなく、わざと負けてやって自信をつけてもらうのが一番の近道です。
相手にとって大人に勝つ嬉しさというのはメリットです。
夜になってもグズグズ起きてて、寝れないこどもに「早く寝なさい!」と怒鳴っても、恐怖でコントロールしただけで納得や共感は得られていません。
相手のメリットをゴリゴリに押すのです。
「早く寝ると明日は元気に遊べるよ」
「早く寝ると風邪ひかないよ」
「早く寝ると背が伸びるよ」
「早く寝ると賢くなるよ」
「早く寝るとお母さん機嫌が良くなるよ」
ホンマかどうかはさておき、これらの言葉は未来に向かっています。
言われて嬉しいかどうかは別にして、嫌な言葉ではありません。
繰り返し聴いていくうちに納得感も出てくるものもあります。
ポイントはメリットを「ゴリゴリに押し出す」ことです。
この人は良くなるために言ってくれているんだなという気持ちが伝わるのが大事なのです。
依頼を断るビジネスマンには?
仕事でも、誰かに依頼をしたいなら「やらないといけない仕事なので」とか「あなたの部署の責任範囲なので」といった正論では人が動くことはありません。
「なんとかお願いできないでしょうか?」
「何卒宜しくお願い申し上げます」
とかなんとか頭を下げまくってようやく、「しゃーないなぁ、めんどくさいやつやなぁ」とか捨てゼリフ吐きながら渋々やったろかという人がほとんどです。
社会人としてクズやなと思いつつも現実なので、クズをクズ扱いした時点で自分が詰みます。ですから空気を読んでこんな感じになる訳です。
ここで「これやんないと査定下げるって役員さんが言ってましたよ」という伝家の宝刀は楽なのですが使いすぎは良くないです。
これはデメリットの提示なので脅迫コントロールと同じ発想でマウントとっているだけです。
そして人生ゲームのうちこのポジションの取り方は一時的にコマを前に進めますが自分を強くしないので、トータルで楽しくないです。
「今この資料作ったら、次のプレゼンでも使えますよ」
「今日やっとくと明日の別の会議で質問されても答えられますよ」
「これ終わらせたら別の部署に頼んでる仕事の督促しやすくなりますよ」
なんでもいいんです。
とにかくメリットをゴリゴリに押し出すのです。
そうしてるうちに一つくらいはササるものがあり、「そう言われたらそうだな」となるものです。
「あんたらの責任なんだからやって当然だろ」と何度言おうと「うるさい、黙れ!」という気持ちが変化することはありません。
そうは言ってもメリットなんて浮かばないよね
子育てや仕事の切羽詰まった現場では、そんなに冷静になれないのが本音です。
疲れてしまうので損してる気になります。
仕事ならなおさらに正論でやることやらない奴に、なんでそこまでしたらなアカンねんという気持ちになって、イライラします。
私も仕事では、基本的に正論で論破することが正義であるという考えでやってきていましたが、正直かなり敵を作ってしまいました。
短期的には良かったのですが、長期的には戦略失敗でした。
子育てにおいてはこの反省を生かして、イライラをぶつけたりしないで、褒める、楽しくさせることを頭に入れて接してきました。
2人とも子供が小学生になるという段階で、ほかのお父さんたちよりもずっと子どもとの信頼関係が築けていることがわかりました。
今度はこのサイクルを仕事でもと思って、嫌な相手でもこの人にとって嬉しいことはなんなのかを考えに考え尽くして、その一点のみに時間とエネルギーを集中するようにしました。
そうすると朝元気に挨拶をして欲しい人、メールより電話を好む人、雑談の好きな人、色々と特徴が見えてきてゲームが一気に2ステージくらいレベルアップしました。
その思考が習慣になると、一つの仕事の話でも、これやるとこんないいことがありますよという話が自然と出るようになります。
そうすると、相手はそのメリットを考える手間が省けるので喜びます。
私と仕事すると、代わりに納得してやる理由を考えてくれるとなって、同じ仕事でも他の人なら断るけど、私の依頼ならやるという感じに変わったのです。
それは個人的に気に入られてきたとかそういうことではなくて、あくまでもメリットを提示するという理由があって、一緒に仕事するのにストレスが少ないということです。
まとめ
相手のメリットをゴリゴリに押し出すというのは、ハードルを下げる、ストレスをなくすということです。
そしてそれを自分が代わりに吸い込むから疲れてしまうので、あくまでもゲームの一手であることをイメージすることです。
ここでオセロの角を取らせても、最終的に自分が勝てるならどうぞどうぞということです。
今の自分がどんなゲームをやっていて、どこの段階か分かっていれば守ってばかりではなく、攻めることも、遊ぶことも可能です。
人生を好転させるために、ぜひ相手のメリットを探して、伝えるゲームを試してみてください。
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