あなたは何屋さんですか? この質問に答えられたらサラリーマンの世界では頭一つリード出来ています。
あなたは何屋さんですか? この質問に答えられたらサラリーマンの世界では頭一つリード出来ています。
サラリーマンの特徴のひとつに自分が何者かを一言で言えないというのがあります。
多くの人たちは「会社名」か「所属部署」をいいます。
なんなら「それの何が間違ってるんだ」と怒り出します。
なんでもなんでも怒るなよと思いますが、困ったときはなんでもかんでも怒るしかオプションを持ち合わせていないのもオジサンリーマンの特徴です。
ではどのように出来ればよいのでしょうか?
あなたは何屋さんですか? という質問の本質
何屋さんなんていうとおままごとを想像してしまう人もいます。バカにされているかになる人もいます。
そんな風にいろいろ勘ぐっているうちにおとなりでは、「私は企画屋です」「私は経理屋です」と即答している人がいるでしょう。
これはいかに自分の仕事に自覚的であるかということです。
もちろん単純に新卒で入社して10年以上経理しかやってないから「経理屋です」と言っている人もいるでしょう。
それでも「私はこういう仕事をして価値を生み出しています」というアイデンティティとなり得る言葉がするするとでるかどうかというのは意識レベルで大きな差をもたらします。
例えばですが、経理を5年、営業を5年、人事を3年、企画を2年やってきた人が「あなたは何屋さんですか?」と質問されてなんとこたえるでしょうか。
「長かったのは営業ですが、最近は企画だったので、営業とか企画の経験が豊富ですが、経理でも人事でも大丈夫です」
という人と
「私は企画屋です。これまでのどの部署でも常に新しいアイデアを形にすることを価値としてきました」
という人ではどちらに力強さを感じるでしょうか。
要するにこの質問はあなたは何がしたいかわかっていますか? と言い換えることが出来るのです。
やりたいことをしてはいけなかったサラリーマン
サラリーマンのほとんどの人たちは自分の意思でその会社への入社を決めていますが、ほとんどの人が会社の都合で配属先を決められています。
ですからどうしてもこの仕事がしたいという考えを持って就職しないほうがよいとさえされてきました。希望する仕事ができない可能性の方が高いからです。
就職するということは、就社することとほぼ同じだったので、新卒の配属ガチャは極めて将来のキャリアに影響します。
そしてここからのキャリア修正はかなりしんどいです。そして会社の言われるがままに、自分の希望など関係なく異動や転勤に応じていくなかで、「自分が何をやりたいのか」という思考を消す生き方になるのです。
そしてまた皮肉にもそのスキルがサラリーマンとして心身ともに健康でいるために、必要な時代がたしかにありました。
目立つサラリーマンは自分が何者かを説明できる
時代の変化とともに、働き方も変わり、今や40代以上のサラリーマン思考では全く世界のスピード感についていけません。
そんな中でもなんだか楽しそうに時代の波乗りをしているイケてる風なオジさんもいます。決して上司の太鼓持ちとかではなくて、その人自身が充実した生き方をしている人です。
そんな人は必ず自分が何者かを説明できます。会社の理不尽な異動や転勤にフルパワーに応じながらもその置かれた環境で、全力投球で結果を出してきた人です。
そういう人はエネルギーに満ちているし、愛社精神もありつつ、いつどこにでも転職できるスキルもあります。
そんな人に「あなたは何屋さんですか?」と聞くとこれまでの経歴がどうやこうやというスケールの話は出てきません。
今日以降、私はこういう仕事がしたい、こういう生き方がしたいという未来の自分について話します。
「私は組織改革屋さんです」とか「グローバルマーケッターです」とかなんとか、とにかく自分の言葉を持っています。
なんだそれ? という仕事こそアイデンティティ
今、シンプルに昭和スタイルのマネジメントで仕事をしていたら、改善士なんて役職はないと思います。
でもこの止めることができない働き方改革のビッグウェーブに乗るには「組織基盤改善士」なんてのは必ず必要です。
そしてそれを会社から任命される前から自ら名乗り出すのが自分のサラリーマン人生のハンドルを握っている人です。
与えられた仕事をこなすマインドから、価値を自ら作り出すという発想を持っている人の行動です。
やりたいことなんてないけどという人には
私は仕事でどうしてもなし得たいことがあるし、これまでもずっとありましたが、出来ない日々の方が長かったです。
そんな追いやられたような毎日で、ポジティブに「自分は〇〇屋さんだ!」なんて言えない人も多いでしょう。
なんならそもそもやりたいことなんてないし、仕事は与えられるからお金がもらえるという人もいます。
そんな人は「私は△△という価値を生み出すことを仕事にしています」と言い換えてみてください。
何屋でもいいけど、提供している価値に対して対価が支払われていることは間違いないのですから、それに自覚的なのか無自覚なのかはその後の人生を大きく分けます。
まとめ
サラリーマンの大半が漫然と生きているのは事実です。
でもその大半の人がこれでいいわけないよなぁという悩みがあります。
そんな人に簡単にできるけど、効果のあるキャリアハックとしてご紹介しました。
「あなたは何屋さんですか? 毎日どんな価値を提供していますか?」
この質問にスラスラと回答できたら、必ず頭一つ抜きん出た存在になります。