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サラリーマンのキャリア戦略

「楽しく仕事をする」ことと「仕事がたのしい」の違いは何か

「楽しく仕事をする」ことと「仕事がたのしい」の違いは何か

 

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働き方改革で「イキイキと楽しく仕事ができる環境つくり」とかめちゃくちゃ流行ってますよね。

 

私もすごくやっていまして、フリーアドレスとかテレワークとか進めているんですが、「楽しく仕事をする」のと「仕事が楽しい」って違うんですね。

 

どう見ても同じコトバに見えるのですが違いました。

 

「楽しく仕事ができる」職場つくりをしていたのですが、「仕事が楽しい」職場を作らないと意味なさそうです。

 

楽しく仕事をするということ

 

楽しく仕事をしている人は一説によると世の中の10%にも満たないらしいので、楽しく仕事をしている人を良くないとは思いません。

 

それどころかそのようにポジティブに仕事を捉えられているのは素晴らしいことだと思います。

 

仕事は辛く苦しい嫌なことで、その対価で給料がもらえているんだという我慢大会マインドは反対派です。

 

ですが、楽しく仕事をしている人があまり良く見られていない風潮というのもあります。

 

大半が我慢大会の参加者なので、そのルールになっていないというだけで良く見られない対象なるというのもありますが、そもそもサボっている人もいるからです。

 

楽しいという字は「らく」とも読んで、その通り楽しているので、それで楽しく仕事が出来ているという意識の人たちは一定数います。

 

フレックスでゆったりと出社して、無料のコーヒーマシンでホットコーヒーをいれて、ソファ席に座って、スマホでメールを見る。

 

気の合う同僚とタバコを吸いながら今夜どこに飲みにいくかを話し、特に用事のない出張を入れて社外へ気分転換に。

 

夕方過ぎに帰社してプレミアムフライデーなのでとランニングウエアに着替えて社内のマラソンサークルへ。

 

充実した楽しい仕事ライフかもしれませんが、楽しく仕事をしている満足感はあれど、仕事をやった達成感はありません。

 

快適なのと仕事がしやすいは同じコトバで語るには無理がありそうです。

 

仕事が楽しいということ

 

「この見積もりを打ったら総額200億円の商談が決まる、チーム全員で万全の準備で勝負しよう!」

 

「目の前の外国人600人に1時間のプレゼンを始める。終わった瞬間に拍手喝さいとなるのか、途中で席を立たれるのか、やるぞ!」

 

こんなヒリヒリする瞬間を仕事で味わったことがあるでしょうか?

 

仕事をしていて自然にガッツポーズが出るような体験はあるでしょうか?

 

こういう状態が「仕事が楽しい」ということです。

 

「働き方改革」というと働き方にスポットがあたってしまって、残業を減らすとか休みを取るとかいうわかりやすい指標に走りがちですが、それは仕事の一面でしかありません。

 

本質的な仕事の中身の部分で、「楽しい」と思える活動は実際は血の滲むような努力があって、歯を食いしばった苦しみがあります。

 

その「仕事を楽しむために必要な努力」の部分と、超絶ブラック企業の奴隷洗脳労働を混ぜてしまうとややこしいことになるのです。

 

ホワイト企業は「楽しく仕事する」のではなく「仕事を楽しむ」方向へ

 

過労死や精神疾患が出るような職場では、そもそも仕事をするような場所ではないので、ビジネスのスタートラインにもたっていません。

 

そんな職場は一刻も早く改革をして、社員の健康を確保しなければなりません。

 

倒れかけの人たちでまともな仕事ができるわけがないので早晩経営が成り立たなくなります。

 

このフェーズの組織であれば、多少強引にでも残業を禁止するとか、休暇を義務付けるという方法は意味がありますし、やらなければいけません。

 

これに対して、程度の差こそあれそこそこ休みも取れるし、早めに帰ることも出来る職場であれば、取るべき策を変えなければいけません。

 

総務部門の人たちがなんとなく時代の雰囲気に合わせて「働き方改革やんなきゃ」ってノリでやると、楽しく仕事をする人が増えるだけです。

 

楽しく仕事をする人が増えると一見よい職場に見えるのですが、おじさんの好きな「イキイキと働く」という感じと少しギャップが出てきます。

 

今の時代にモーレツはダメだけど、ゆるゆる、ヘラヘラの血の通わない、小手先のテクニックに流れてしまうような、そんな表面的な職場にはしたくないんですよね。

 

このギャップを埋めるのが「仕事が楽しい」をデザインするということではないかと考えています。

 

おじさんが既得権益を手放す勇気を持てるか

 

「仕事が楽しい」と職場の人たちが感じられるようになるには、ダイナミックな仕事を若いうちからチャレンジできる環境が必要です。

 

「ウチは40代〜50代で回ってる会社だからな」なんて20代に言われていては周回遅れもいいところです。

 

おじさんたちは、若手は命令に従っていればよしみたいなノリで働いてきたので、やっとの事で手に入れた椅子があります。

 

俺らだって我慢してここまでやってきたんだ、誰も何も教えてくれなかったぞ! みたいな「はびこる悪ノリ」がダサい文化をつくります。

 

自然に世の中が伸びていた時は我慢料と給料や満足度が比例していましたが、今はそうではありません。

 

おじさんたちが若手を育てることにパワーシフトできないと、仕事が楽しいと思えるような組織作りは出来ません。

 

まとめ

 

私もすっかりこの事実に気づくのが遅れてしまって、残業を減らしたり、休暇を取らせたりしていましたが、効果か短期間しか出ませんでした。

 

これから「ベテランが若手を育てることを楽しめる仕事のデザイン」をやってきます。

 

おじさん、おじさんと自分のことも自戒を込めて言っていますが、ベテランにはベテランにしかない知見や経験があり、そのノウハウはデジタルネイティブの若手でも、勝てないくらいの貴重な財産なのです。

 

それを出し惜しむことなく、シェアする楽しさをベテランに体感して欲しいです。

 

そういう仕事を楽しみたいです。

 

 

 

 

 

 

 

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